質の高いカウンセラーになるために、
そしてクライエント様を害さないために、もっとも有効な手段は、
「自分自身がカウンセリングを受けてみる」ことです。

それを、「教育分析」といいます。

カウンセラーの言葉ひとつで、自身の気持ちがどう推移するものなのか、
それを体感してしまうのが、最も有効です。

できれば、自分が本当に悩んでいることや、気に掛かっていること、
何かひとつのテーマについてなどで、複数のカウンセラーと話してみると、
カウンセラーの応答が全て、良くも悪くも違うことがわかり、
とても勉強になると思います。

クライエント様を害すようなカウンセラーになりたくなかったら、
自身が、応答を受ける側に立ってみなさい。
「あれ?」という応答をもらってみなさい。
そのときの、自身の感情の動きを体感しなさい。
自分で言われてみて、害される恐怖を、味わってみなさい。
できたら、下手なカウンセラーから応答をもらってみるのがいいです。
自分がカウンセラーから害されてみること。それが一番手っ取り早い。

また、心理士は、ノンバーバルな療法以外では、
何の道具も使わずに、クライエント様と対峙します。
自分の身ひとつしか、道具がありません。

その道具の性能を、教育分析で、見極めてみてはいかがでしょうか。

さらに言えば、心理士が、自らカウンセリングを受けるのは、義務です。

これをクライエント様が知ると、皆一様に大変驚かれます。
「え?先生が、カウンセリングを受けるのですか?」と。

けれども、心理士とて人間です。
悩みもあれば、困ることもあれば、愚痴を言いたいこともあれば、
孤独な職業に就いている苦悩もあったりします。

でも、悩みがなくても、困っていなくても、
心理士は、カウンセリングを受けるべきです。
なんてことない話をしていても、カウンセリングをしてもらうと、
ありとあらゆる、ものすごいことに、気付いたりします。
少なくとも、私はそうです。

そして、自分でカウンセリング料金の支払いをしてみると、
「高いなー」とか「きつい出費だなー」と思う。
下手なカウンセラーには「これってお金払った価値あるのかなー」って思う。
そんな思いを、クライエント様も、されているのだな、と、
私は身の引き締まる思いになり、支払いすら勉強になります。

また、
「ラーメン屋の主人がラーメンを食べたことがない、
なんていうことは、あるはずない」ように、
心理士とて「カウンセラーが、カウンセリングを受けたことがない、
なんていうことは、おかしい」ことなのです。

カウンセラーになりたいと思っている方は、
必ず教育分析を受けてください。
とにかく、ただ、小難しいことを考えずに、
あちこちで、あるいは一人の先生のところで、
何度もカウンセリングを受けてみるべきです。

それが最も大きな研修の場となるはずです。


またこれは、大変古いもので、白黒画像ではありますが、
「グロリアと3人のセラピスト」というビデオがあります。

このビデオは、一般人には手を出すことができないような、
非常に高額なものです。

産業カウンセラー協会では、これを1000円で見ることができます。

応答ひとつで、いかにクライエントの態度が変わり、気持ちを揺さぶるか、
非常によくわかると思います。

使う精神療法が変わるだけで、いかに多くのことが違ってくるか、
非常によくわかると思います。

1つの精神療法しか使わないことが、折衷カウンセリングと比較して、
どのような影響を与えていくかも、非常によくわかると思います。

多くの方に、是非ご覧になって頂きたいものです。

 

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