世の中には、カウンセリングを否定的に捉える方が少なくありません。

日本では、特にそうです。

「あやしい」「気持ち悪い」「どうせばったもんでしょ」
「カウンセリング=催眠誘導される」というような総合的な拒絶もあれば、

一般の方に、「自分には必要ない」「受ける人の気が知れない」と
お考えになる価値観の方もたくさんおられ、

クライエント様にカウンセリングへの偏見がなくても
「そんないかがわしいことにお金を払うなんて!」
「見ず知らずの人に恥をさらすなんて!」と
ご家族の方に強く否定されてしまう方もたくさんおられますし、

企業様でも、「社員のメンタルヘルスにお金を掛けるなど考えられない」
「そのようなことは甘えであり、なぜ会社側がそのような負担を負わねばならないのか」
とお考えになる社長様・人事様もたくさんおられますし、

医師・精神科医の中にも、
「医師免許を持たない人間が精神療法・心理療法を扱うこと自体、許されないことだ」と
お考えになる方も、たくさんおられます。

このように、アンチカウンセリングの立場を採る方が、
世の中には、ものすごくたくさん存在する、ということを、
しっかりと知り、わかり、この現実を受け入れた上で、心理士になるべきです。

さらに言えば、心理士自身の家族や周囲からも、
自身の仕事を否定され、受け入れてもらえないことが非常に多いことも
わかっているべきです。

自分の仕事・カウンセラーとしての存在は、
日本では否定・批判を強く受けることがあるのだ、
風当たりはそもそも強いのだ、という覚悟が先にできていないと、
実際に否定・批判されたときに、かなりムキになってしまうことが多い。

そんなときは、無理に「相手の考えを変えよう」としないことです。

アンチカウンセリングの立場を採る方に対し、ムキになって説明したところで、
説得や価値観変容が簡単に成功するようなことは、まず無いと思って頂いた方が良い。

そもそも、心理士の仕事は、
アンチカウンセリングの立場の方を説得することではありません。
あくまでクライエント様と接していくことが仕事なのです。
その軸がブレてはどうにもなりません。

心理士の在り方として大事なのは、
そのようなお考えを持つ方が大勢おられる、ということに対し、
「アンチやご批判の根拠・お考えがその方なりにあるからだ」ということで
自己一致できていることです。

そうできていないと、どうしても、否定されたときに、
「そうでしたか・・・そのようにお考えなのですね」と相手のお考えを受容できず、
頭を下げて静かに引き下がることができなくなる。

また、クライエント様より「家族にカウンセリングを反対されている」
ということを相談されたときにも、
心理士が自己不一致を起こしていると、適切な対応が取れなくなる。

批判される度にいちいち食い下がっているようでは、
心理士のエネルギーの無駄な流出につながり、結果徒労に終わる。

自分の仕事は否定批判されることがあるのだな、
いや、もう一歩、否定批判があるのは当然だ、というくらいの自己概念の元、
しっかりと自己一致して自身のスタンスを確立して頂き、
ご批判も甘んじて受け入れるくらいの余裕をお持ち頂きたいところです。

批判される覚悟を持てるのは、人間への深い理解と、
心理士としての覚悟と信念の現れでもあるのです。

 

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  • 2014/06/30 09:25