私がクライエント「様」と書くのには、
もうひとつ、理由があります。

それは、私が、クライエント様を、尊敬しているからです。

クライエント様は、皆、尊敬に値する人物です。

カウンセラーを訪ねていらっしゃる方というのは、
少なくとも、自分をもっと良くしたい・良くなりたい・
直したい・直りたい・治したい・治りたい・解決したいと思って、
努力しようという方がほとんどです。

その努力の方向性を知りたくて、アドバイスを求めていらっしゃる方もおられますし、
アドバイスではなく、自身で気付きたいと思って訪れる方もいらっしゃいますし、
自分の良くない所を指摘してもらいたくていらっしゃる方もおられますし、
通うことできっちり根本治療してしまおう、という覚悟でお見えになる方もいますし、
ただ、聴いてもらって吐き出すことで普段の生活を余裕を持って送ろうとされる、
そういう使い方をされる方もおられます。

もっと楽になりたい、ということであっても、
直したい・治したいということであっても、
解決したいお困りごとがある、ということであっても、
そう簡単にはいかないことが多く、
それでも楽になれる方向を目指し「努めよう」とする方が大変多いし、
向上心がおありの方がほとんどです。

そんなクライエント様を、尊敬する気持ちがなくては、
「待つ」という心理士の本業を全うできなくなるものです。

心理士たるもの、自分がカウンセリングを受けて
話してみることで気付きを得たこともないようでは、
その気付きから何かを努力してみたこともないようでは、
クライエント様を尊敬するような姿勢は持てるものではありません。

カウンセリングは、
1回〜数回で劇的にスッキリさせることが可能なケースがある反面、
用途によっては、非常に長期間にわたり続くケースもあり、
その場合、カウンセリングはかなりの苦痛を伴うものとなります。

自分の、見たくも無い面を、カウンセラーという鏡で見せつけられ、
努力を必要とし、「続ける」という苦痛を伴います。

それを頑張るクライエント様を尊敬できなければ、
カウンセラーは忍耐ができず、簡単にしびれを切らすようになっていきます。

そういうものは、態度に、応答に、現れてきます。

そうなれば、クライエント様を害し始める。

当然ながら、ただひたすら待ってさえいればいい、というものではないですが、
クライエント様を尊敬していれば、
クライエント様が頑張っているところを何がしか見つけてあげることができ、
見て、褒めて、励まして、認めてあげることが可能になってきます。

クライエント様を師と考え、
クライエント様を尊敬することで、
カウンセラーとしての姿勢に、非常に大きな愛が加わります。

クライエント様を、人間として好きでいられること、愛せることは、
カウンセリングにおいて非常に大切なことです。

間違ってもこれは、恋愛感情ではございません。
お勉強されている方なら、当然キッチリ、わかっておられますね?

こういった深い愛を根底に持ってクライエント様と接することができるよう、
カウンセラーとしての姿勢・精神的肉体的余裕を常に見直したいものです。

 

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